出会って別れて、また出会って―あと死ぬまでに何度繰り返すのだろう。ワインバーを営んでいた母が、突然の事故死。落ち着く間もなく、店を引き継ぐかどうか、前原葵は選択を迫られる。同棲しているのに会話がない恋人の港、母の店の常連客だった幸村、店を手伝ってもらうことになった松尾、試飲会で知り合った瀬名、そして…。めまぐるしく変化する日常と関係性のなかで、葵の心は揺れ動いていく―。
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レコメンドレビュー/匿名寄稿
人は罪を犯す。罰は何のためにあるのだろう?日常生活では考えないこと。
ニュースを見ると、毎日のように痛ましい事件の報道を見る。「許せない」と思う。でも、思うだけだ。その罪について、罰について、本当に真剣に考えたことがあっただろうか?
もし、自分や周りの人が事件に巻き込まれた時に考えることを放棄して、感情のままに断罪されることを望んでしまう気がした。被害者が加害者にも同じようにって思うのを、応報感情っていうらしい。私が被害にあったら、それにかこつけて、相手を無責任に傷つけようとするかもしれない。「可哀想なのは私でしょ」って全力で相手を攻撃してしまうかもしれない。
人が人を裁くということの重さ、正解はないんだと思う。
考えるきっかけをもらえたこの本に感謝したい。
私に特別な力はない。でもそれは考えることを止める理由にはならない。
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